2007年12月01日

深蒸し茶

特に深蒸し茶では、100秒以上も蒸すので、苦渋味は薄れ、

香気に乏しく、黄色が強くなってしまいます。

茶の湯が黄色い色素は、成分のカテキンやクロロフィルの変成色です

これは、生葉の細胞膜が溶けるまで強く蒸しあげて、色が出やすくなったお茶です。

しかし、先程お話したように、製造の途中で、自然が作った緑茶成分が溶け出し、

装置にこびりついて、廃棄物(ゴミ)として捨てられてしまうのです。

 みどりさんが言っていたように、昔の急須には金網が付いていませんでしたね。

 最近の急須に金網が付いた理由は、深蒸しに変わったことで、

茶葉がドロドロに溶けて、急須本来の穴をふさいでしまうからなのです。

お茶には、ふたつの顔があると思います

 「喫茶のお茶」・・・つまり、風味や水色を楽しむお茶です。

 それともう一つ・・・これは、あまり知られていませんが、

「生理機能のあるお茶」・・病気の予防や、回復、

体調向上や老化制御など、幅広く役に立つ、とても優れたものです。

お茶に機能・効用をもとめようとする時は、

緑茶本来の成分を変化させない製法に限られるわけです。

その点、深蒸し法によるお茶や、高温殺菌のペットボトル茶の成分は、

劣化・変性が著しく「生理調節機能があるお茶」とは言いがたく、

さらに、高温短時間処理法などは論外なのです。


つづく

Posted by 茶博士 at 14:27│Comments(0)
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