2007年12月01日

もったいないお茶

「おばあちゃん、お茶にしましょう。」

「ありがとう、みどりさん。そうそう、そういえば

おとなりに いただいたお菓子が あったわねエ。」

「あれ?おかしいわね・・・・・お茶が うまく出ないわ?」

「おやおや・・・みどりさん、急須に、金網のカゴを入れるのを忘れているよ。

 だから、茶葉が つまっちゃったんだね。」

「あら、イケナイ! また やっちゃった!

 ・・・でも 昔は 急須に金網なんて入ってたかしら?」

「そういえば そうねえ・・・・。 それに最近のお茶は、一煎目は濃いけど

二煎目になると 急に風味が無くなるような気がするね。

昔は、もっと 何杯も飲めたんだけどねー。」

    「みなさんも こんな疑問をもったことは、ありませんか?」

さて・・・・みどりさんとおばあちゃん、最近のお茶についての疑問を話していましたね。

数百年の伝統製茶法は、近代製茶法と異なるものです。

お二人が飲んでいるのは、『深蒸し茶』ですね。

たしかに深蒸し茶は、サっと風味が出る感じ。

しかし、それは最初だけ。

二煎目になると、たちまち薄く、味気なくなってしまいます。

たしかに、昔のお茶は、こんなんじゃなかったですよね。

 これは、なぜでしょう?

近代的製茶法は、大量生産の機械化から「深蒸し茶」「高温仕上げ」になりました。

そのために、お茶の有効成分が壊されてしまうのです。

 製茶プラントの粗揉行程で茶葉を攪拌、圧迫、均一乾燥させますが、

機械の内部に大量の緑茶成分がこびりつきます。

深蒸しすると茶の細胞膜が破損し、成分が飛び出すのです。

    もったいない !

つづく

Posted by 茶博士 at 14:13│Comments(0)
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